令和4年11月の話

 先日、自分の不注意から右ひざを痛めてしまいました。近所の整形外科で診察を受けると骨には異状なしとのことで、精密検査をすることとなりまだ詳細は分からないのですが、とにかく不便になりました。不自然な姿ですが、歩くことはできます。しかし歩くというよりは、少しずつ移動している感じなので、とにかく時間がかかるのです。誰かと同じ速度では歩けないくらいですね。もう一つの不便な理由は、膝を曲げられないのです。正座はもちろんですが、しゃがむことが出来ないのです。今まではあまり意識していなかったのですが、生活の中でしゃがむことって多いのですね。靴を履いたり、物を拾ったり、ワンコのお世話だったりと、無意識でしゃがんでいたのですね。昨日までできていたことが出来なくなる…、徐々にできなくなる日がくると思い込んでいたのは身勝手な私の思い込み、今、出来ていることが出来なくなることが当たり前なんだと思い知らされました。

 【諸行無常】世の中のすべてのものは移り変わりゆくという意味をもつ言葉。

 新しい趣味に取り組むときなどは、日々の努力によって、昨日はできなかったことが少しずつ出来るようになる…、ひと月、半年と練習を重ねると無理だと思っていたことができるようになること。これも諸行無常ですが、一方で、若い時と同じようには出来ないと言うのも諸行無常です。しかし、若い時には出来なかったことが出来るのも諸行無常です。これから先、今、出来ていることが出来なくなるかもしれない。しかし、それは恐れることではなく、出来なくなるからこそ見えてくることも必ずあるのです。私たちはすぐ足りてない部分に目を向けてしまいがちです。あれができない、これができないと…。私たちのできる道を照らしてくださるのが阿弥陀さまのお慈悲にほかなりません。今、出来る事へ感謝する心を持つと、ただ、歩くだけのことでも楽しくなってくることでしょう

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