令和4年4月の話

 春と言えば入学式を思い浮かべますよね。特に身体がまだ小さい小学一年生が、大きなランドセルを背負って歩く後姿は、新入生としての印象が強いですよね。子供たちが一人で歩き出す季節なので、戦後間もない時期から春には交通安全週間が定められ、児童たちが交通ルールを学び、馴染んでもらうとともに、重大事故が発生しないように保護する目的で交通安全運動が催されるそうです。

 この頃見かけなくなりましたが、信号機のない横断歩道には小さい子が持って横断するための黄色い旗が置いてあったと記憶しています。身長の低い子供たちが自動車の運転手からよく見えるようにとの目的だったと思います。私が小学生の頃は、自動車の普及が広まった時期で、交通死亡事故の減少の為にも、交通マナーについては小学校での交通安全教室の開催もありました。運転手さんからよく見えるように、「手を挙げて横断歩道をわたりましょう」という標語は記憶に鮮明です。

 交通マナーの浸透の成果で交通死亡事故は随分と減ってきているようです。この頃は、自動車の運転手が歩行者を保護する責任が大きくなったようで、小さい子が見えなかったという言い訳は認められないようで、前述の横断旗もこの頃は設置されないようです。ですので、この頃の標語は、「目と目で通じ合う交通安全」と言うようになり、自動車の運転手さんと歩行者がアイコンタクトすることによって、お互いの存在を意識して、歩行者を保護する交通マナーが指導されるようです。

運転手さんが見ていてくれると思うと、信号機のない横断歩道も安心して渡れますね。

 交通社会の一員としては、時としては歩行者であり、時としては、自動車の運転手、或いは自転車に乘る時もあるでしょう。立場はその時々で変わることでしょうが、たくさんの方々が行き交う中で、事故をおこさずに過ごしていくには、どんな時でも他者のことを思いやる気持ちが何よりも大切ですね。

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