令和元年5月の話

 今月21日は、親鸞聖人の八百四十六回目のお誕生です。築地本願寺で降誕会法要がお勤まりになりますが、もちろん京都の西本願寺でも降誕会法要がお勤まりになります。西本願寺の境内では様々な祝賀行事が催されます。祝賀行事の目玉は、重要文化財に指定されている南能舞台での祝賀能です。まだ一度も観賞する機会はないのですが、昨年、西日本に甚大なる被害をもたらした台風21号の影響で、南能舞台の南側土塀が倒壊してしまい、まだまだ傷跡がのこる中で祝賀能が舞われるのは、喜びも一層のことでしょう。
台風の被害で倒壊してしまった土塀や、阿弥陀堂門の檜皮ぶき屋根の一部が損壊したことは残念ですが、少しずつ修復されていくことでしょう。長い間、変わらずに伝えられたことは有難いことですが、諸行無常の世の中ですから、形あるものは生滅変化していくものです。壊れてしまったことよりも、その物に出遇えたことに感謝しましょう。
 以前、総永代経法要でお話を頂いた英語が得意な大來先生に、「諸行無常」と難しい日本語で言うよりも、「エブリシング イズ チェンジング( everything is changing )と英語で言った方が、意味が分かりやすくなると教えていただきました。すべてのものが、かわっていく中で、忘れてはならないのは、変わらずに伝えていただいたものがあるということです。姿がかわっても、変わらない部分があります。また、姿が変わっていくことを恐れてもいけません。変わりゆくからこそ、伝わっていくこともあることでしょう。変わる事を嫌がったり、無理やりに変えようとする心は、自分自身の損得勘定に左右される心です。平成から令和へと新しい時代にかわりましたが、平成のベースには、昭和があり、大正があり、明治があるのです。今までの時代がなくなってかわるのではなく、新しい時代へと姿を変えていくのです。ご先祖さまから伝えられたものをしっかりと伝えてまいりましょう。

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