令和3年4月の話

 なかなかコロナ感染症の終息は見えてきませんね。経済政策と活動自粛のバランスが問われる中、緊急事態宣言より少し軽度ながら細かい地域ごとに規制可能な「蔓延防止等重点措置」という施策がとられるようになりました。経済と自粛のバランスをとりながら、狙い通りの効果が現われてほしいですね。

 本来の施策とは違うところで、この「蔓延防止等重点措置」が話題になっています。施策名が長いので、省略した呼称が「まん防(まんぼう)」と報じられておりますが、この略し方が良くないとの話です。確かに音だけで「まんぼう」と聞くと、ユーモラスな姿で人気があるお魚の「マンボウ」を一番に思い浮かべますよね。なので、国民に事態の深刻さが伝わりにくいので、「まん防」という呼称は使わないほうが良いという議論がおきているようです。「名は体を表す」ということわざがあるとおり、省略形にしても、緊張感のない名前になると本来の目的にそぐわないものになってしまうので注意が必要ですね。

 暮らしの中でも、省略形の言葉はたくさんあります。パソコン、リモコン、エアコンなど例をあげるとたくさん出てきます。例にあげた三つの言葉は、「〇〇コン」とどれも「コン」という略語がついていますが、本来の言葉はすべて違います。日本語の特性なのか四文字程度の略語が多いのですが、略語になると、本来の言葉が見えにくくなるので、元の言葉を見失わないように注意が必要です。

  「名は体を表す」と言いますので、皆さまのお名前は、皆さまそれぞれを表しているのです。そのお名前は、両親をはじめとする有縁の方々が一生懸命に考えて授けてくれたからこそ、私たちのことを表してくれるのでしょう。先人の方々が想いを込めて授けてくれた名前と、その名前に恥じることのないように心掛ける皆さまの日々の努力との相乗効果で、体を表してくれるのでしょう。知らず知らずに先人の方々と共に生きているのですね。

 

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