令和5年2月の話

 学生の頃、スキーによく出かけたこともあり、この時期になると、雪をみたくなります。雪の量が安定してきて、気温が低く、スキーを滑るのに最適な時期なんです。ゲレンデの頂上から見た景色はいつまでも忘れられず、また行きたいなぁと思ってしまうのです。今シーズンは、雪の量が多いとの情報を見たので、久しぶりにスキーに行こうかなと、予定表をみて日程の調整をしていたら、自分の足がまだしゃがむことが出来ないことに気が付きました。まもなく術後2ヶ月となり歩くことは不自由ないので、うっかりと忘れていました。毎年スキーに行くほど熱中しているわけでもないのに、行くことができないと思うと、無性に行きたく感じてしまいました。

 お寺のそばには、泉岳寺さんだったり、東京タワーだったり、観光するような施設がありますが、近いから頻繁に出かけるかと言えば、そんなことはありません。むしろ、いつでも行けるからと思い、ほぼ行きません。

 いつでも行けるとか、すぐにできる事等、そのこと自体の有難みがわかなくなってしまい、当たり前だと思い込んでしまうことは、、私たちの煩悩の一つです。当たり前だと思った時から、感謝を感じることが出来なくなり、何らかの都合により、そのことが出来なくなった時に感じる気持ちは、どうして出来ないのだという憤りの気持ちばかりになります。

 私たちには身勝手なところがあって、満たされているものは、当たり前として受け止めてしまい、満たされていないものばかりに、あれが無い、これが出来ないと不平不満ばかりを感じて、目を向けてしまうのです。

 日々の暮らしの中で、普通に歩けることの有難さは、健康な時には感じることはありません。しかしながら、今の健康が継続していけると約束されている人はひとりとしていないのです。今日を元気に過ごすことができるのは、決して当たり前ではありません。感謝を忘れることなく日々を過ごしたいものです。

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